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知財系 情報発信のノウハウ YouTubeとブログとSNSと・・

   

※記事公開と同時に、同じ内容を喋っている動画もアップしてます。テキストでさっと読みたい方はこのまま本記事を、のんびり音声で聞きたい方は動画の方を視聴ください!

知財系 Advent Calendar 2021の参加記事です。なんと6年ぶりのAdvent Calendar参加でした。6年前は法務系しかなくて、そこで知財の記事を書いていたのですが、今は知財系だけでなく、知財系もっと、知財系もっともっとまで出来ているということで、知財業界で情報発信する人が増えたというのを肌で感じています。

今年はYouTubeを初めて、改めて情報発信に力を入れた年でした。また、今後も情報発信をされていく知財業界の方が増えていくと思うので、自分なりやってきたことをふまえて、具体的なやり方や数字も含めてノウハウを公開しようと思います。

 

情報発信の目的と意義

情報発信は大事だよねって話は今更書かないです。ただ、その目的をどこに置くかってのは、実は人によって違ったりするし、YouTubeとか新しいことやりだすと本来の目的を見失って数字だけ追い求めたりしちゃうので、目的と意義を言語化しておくのは大事だと思います。

僕の場合は、調べた知識をアウトプットすることで体系化することと、それにフィードバックをもらうことで知識を深くすること、主に知財系業界での仲間つくり、自分のブランディング、何かあった時の情報発信の場を作っておくことなどが主目的です。
知財業界の認知を広める、プレゼンスを上げるということや、営業なども目的たりえると思いますが、僕の場合はそれは副次的なものです。

 

情報発信のツール

情報発信のツールとしては、下記のようなものがあろうかと思います。

・SNS
・ブログ、note等のWebページ
・セミナー
・勉強会、飲み会等イベント
・YouTube
・書籍、論文

今年からYouTubeを始めたのですが、別にユーチューバーになろうということではなく、ツールの一つとしてYouTubeも増やしたという認識です。

 

各ツールの使い分け・組み合わせ方

さて、そんな各ツールですが、ざっくり下記のような使い分けができるかなと思います。

・SNS
一番気軽な情報発信と情報収集。コミュニケーション。僕の場合は拡散ツールとしても。漫画とかイラスト系は相性いいですよね、うらやましい。
あと音声SNS、Clubhouseとか、特にTwitterのスペースも人集めやすくていいですよね。アーカイブ残らないのが自分の目的とは合致しないので使ってないですが。

・ブログ、note等のWebページ
しっかり情報を集めて文章にしたいときに有効。イベント告知等のLPとしても有効。記事作成には時間かかるけど、一度作るとずっと読まれるし検索しやすい。

・セミナー
呼んでいただけるとやりやすくて嬉しいけど、自分で企画するのは大変。集客頑張らないと聞いてもらえる人数に限りがあるけど、しっかり企画すると使いまわせる良い内容になる。

・勉強会、飲み会等イベント
インタラクティブな情報発信として有用。続けるのは大変。

・YouTube
やり方次第だけど、映像ならではの情報発信や人を巻き込んでの企画をやりやすい。

・書籍、論文
一番箔がつくけど大変だから苦手。やってる人本当にすごい。

 

また、これらは組み合わせることも有効です。
セミナーや勉強会の企画をして、ブログで告知ページ作って、SNSで拡散するみたいなのが典型。

ブログとYouTubeの組み合わせも有効でした。
これは数字も含めて次の項目で。

 

細かいノウハウと数字

ブログとYouTubeの組み合わせ

ブログとYouTubeの組み合わせは3つ試してみました。

最初は、「知財×会計の専門家3人で、知財金融とか語ろう。」という配信の後に、それをサマライズする記事をブログにアップしてみました。
配信後に、ざっと記憶で記事書くだけなので、作業としては負担感軽い。

動画の視聴回数は440ですが、配信終了後の視聴が312です。一方で記事の方のPVは305。意外に動画のほうが、アップ後も緩やかに伸びてます。それぞれからの流入はそれなりにあって、流入後は1割くらいが別ページを滞在してくれるよう。

 

次に、「GitHubの使い方を勉強しよう ~モデル契約書のパブコメ~」という配信の後に、同じようにそれをサマライズする記事をブログにアップしてみました。

動画の視聴回数は358ですが、配信終了後の視聴が186です。一方で記事の方のPVは144。

 

最後に、「日本製鉄による宝山鋼鉄・トヨタ特許訴訟の情報まとめと解説」という記事を書いて、それを映しながらしゃべって解説する動画をアップしてみました。これだけ順番が逆ですね。しっかり情報収集と整理をする事件解説は、記事⇒動画が適して、企画系の場合は動画(配信)⇒記事が適しています。

動画の視聴回数が4787で、記事のPVは1167です。

全体的にYouTubeのほうが数字は伸びる傾向にあるみたい。もちろんブログの方のドメインの強さによると思いますが。

なんにせよ、数字的には倍増する効果あるようで、片方を作るともう片方を作るのはそんなに大変ではないので、積極的に組み合わせるのがいいなと思います。動画の方がのんびり見てもらえるコンテンツ作れるし、記事の方が後から検索等しやすい。

今回も動画を同時アップしてみようと思います。

全体的な数字感

ちなみにブログの方のドメイン全体でのPVは月に10000弱くらい。

開設した2014年からのグラフはこんな感じ。

ピークは月のPV10万超えてたのですが、ほとんど更新しなくなってから減少が続いてます。それでも長持ちしてるほうだなとは思います。

 

YouTubeのほうのチャンネル登録者数は伸びはこんな感じ。

今は955人で、何か面白いことやる度に少しずつ増えている感じです。

視聴回数はこんな感じ。

約1年の合計で42625ですが、ブログ始めたときのような積みあがってく感は少ないかも。

毎週やってる今週の知財ニュース配信は同接で10~20人くらい、企画系の配信は20~50人くらいという感じ。動画は数か月で100~1000再生くらいが多い。1000を超えたのは5本で、一番伸びたのは、こういうの上げると伸びるかなーと試しに挙げてみた「資格試験の難易度比較」。それでも7000くらいなので、視聴回数を狙う動画はやめることにしました。

まあ、セミナーやると50人集客するのも大変なので、それに比べると十分な数字なのかなと評価してます。

 

細かいノウハウ

特に今年始めたYouTubeに関して、細かいノウハウ。参考になれば。

 

・継続する仕組みがあるといい

続けるの大変で、ネタは枯渇しがちなので、自然と続けられる仕組みがあるといいですね。

私の「今週の知財ニュース」シリーズはその典型です。毎週何かしらの知財ニュースはあるのでネタが枯渇しないし、そもそも知財ニュースを調べるのは仕事にも必要なルーチンワークなので負担もない。
元はブログとして、今は配信+動画で続けています。

知財実務オンラインとかも継続しやすい仕組みですよね。判例解説系もそうです。

 

・作成負担の無い内容がいい

特に編集に力入れると時間くうんで、編集しなくていいやり方をお勧めします。僕の場合は、企画配信はノーカット垂れ流しだし、動画もOBSで配信と同じ環境にして、ノーカットノー編集にしてます。楽なのは正義。

 

・自分なりのスタイルがあるといい

これはまだ模索中な感じはあるけど、スナック野崎とかがそんな感じですね。イラスト書いてる方もそうですよね。

 

・配信と動画はうまく使い分けるといい

配信は視聴者とインタラクティブに絡む企画系、動画はそうではなくちゃんとした情報発信系と、両方を上手く使い分けるといいと思います。

 

・サムネはちゃんと作るほうがいい

そんなに手間じゃないんでね。作ったほうが映えます。

 

・機材はある程度でいいので揃えたほうがいい

PC内臓のカメラ・マイクでもできるし、極論スマホでもできるけど、一応マイクとカメラはそろえたほうがいいですね。音質が結構違うと思います。でも、高いの買う必要は全くないです。
僕はロジクールのウェブカメ(1万ちょい)とオーディオテクニカのマイク(1万5千くらい)を使ってます。あと、グリーンバック(1万くらい)使うと楽しいです。小さいのだとはみ出るので、大きいの買ったほうがいいです。

 

・アップ(告知)のタイミングも考えたほうがいい

特にSNSでの告知のタイミングは、朝、お昼時、夕方、夜とで反応してくれる人たちが変わります。今は多分夕方が一番見てもらえると思うけど、意識的に時間帯はずらしたほうが多くの人に観てもらえると思います。

 

・匿名でも構わないし、だんだん実名化してもいい

情報発信始めるときに、名前を出すかどうかは悩むと思います。組織に所属しているほとんどの人は、実名出すのに躊躇しますよね。
最初は匿名で全く問題ないですし、実名メリットを感じるようになるタイミングでだんだんと実名化すればいいと思います。
私も、Twitterを始めた2010年はatkとかでやってて、そこからブログをはじめるにあたってだんだんと実名に近づけていきました。
atk⇒あた⇒あたか⇒安高⇒安高史朗
みたいな。完全な匿名⇒知ってる人は分かるけどググっても分からないレベル⇒完全な実名、みたいな遷移です。

 

・ターゲットをイメージするといい

情報発信先のターゲットをしっかりイメージして作るのがいいです。
初心者向けであるなら、思い切って分かりやすい表現にし、不正確だと突っ込まれても気にしない。専門家向けなら初心者に分かりにくいと言われても気にしない。

僕の場合は、コンテンツごとにターゲット違ってて、初心者向け・若者向けの記事のこともありますが、大体の情報まとめ系は昨日の自分くらいをターゲットにしています。

 

・内容は一貫するほうがいい

つい色んなものを作りたくなるのですが、大枠からは外れないほうがいいです。ターゲットの興味からずれちゃうので。

とはいえ、自分の好きなことやるのが一番なんで、多少は気にしなくていいけど、割合としてはおまけ的コンテンツは2割以内くらいにしたほうがいいかなと思います。

好きなことをやる

色々書きましたが、情報発信は好きなことを好きなようにやらないと続かないです。

大坪さんも野崎さんも加島さんも、本当に好きなんだろうなーと思うんですよ。逆にそうではなく頑張っても、途中で疲れて辞めてしまいます。

僕は結構好きなほうなのですが、やり方変えないと途中で飽きてしまいます。
ぜひ、みなさんの楽しいやり方を考えて、自分の好きなように情報発信してもらえたらと思います!

 

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