今年の新語 「ワンチャン」「あーね」の意味
2015/10/03
雑談です。
国語辞典編集者の飯間浩明氏によって、今年の新語トップ10が選ばれています。
なかなか面白かったので、ちょっとした感想を。
ワンチャン
まず、栄えある1位は「ワンチャン」でした。
一部では昔から使われていましたが、確かに最近大学生などを中心に広がって、定着しているイメージ。
ワンチャンとはどういう意味なのでしょうか。
おそらく、この言葉の源流は「麻雀」です。
例えば、8萬が4枚見えている場合、7萬・8萬の両面待ちはあり得ないから、9萬は可能性の薄い単騎やシャボ待ち以外で当たることはない。
よって、リーチしている人がいるとしても、9萬はわりと安全に切ることができる。これが「ノーチャンス」
そして、8萬が3枚見えている場合は、7萬・8萬の両面待ちの可能性が1枚分だけあるから、これを「ワンチャンス」と呼びます。
他に捨てる牌が無いときに、「ワンチャンス!(だから大丈夫だよね!)」と言いながら切るという使い方です。
そんな、麻雀打ちの間だけで使われていたワンチャンスですが、おそらく一般への流行に寄与したのは、「格闘ゲーム」業界だと思います。多分、麻雀打ちと格ゲー好きには、被っている層が多いんですね。私もそうですが。
格ゲーにおいては、似ているけど少し違う使い方がされます。意味としては同じで、「可能性は低いけど0ではない」という感じ。
主な使い方は、体力では大幅不利で今にも死にそうなんだけど、ゲージが溜まっていたり、相手を端に追い詰めていたり、ピヨり値をためていたりして、「まだ勝つチャンスはある!」という場面で使います。
「あと1回読み勝ったら、ワンチャンあるよ!」みたいな。
で、そこから一般の大学生に広まるに当たって、もう少し汎用的な、「可能性は低いけど0ではない」→「もしかしたら」くらいの意味で使われているように思います。
「急げばワンチャン間に合う」とか「ワンチャン○○なんじゃない?」くらいな。
そして、これは知らなかったのですが、ワンナイトラブ、つまり一夜限りの関係を持つことをワンチャンと言うらしいです。言葉って色々変わっていきますね。
あーね
2位の「それな」は飛ばして、3位の「あーね」
これはびっくりしたのですが、私が中学生くらいのときに「あーね」は流行っていました。ん?今頃?と思ったら、もとは九州の方言だったものが全国(主に関東?)で流行っているらしいです。なるほど、九州すごいな。
紹介されているサイトを見ると、ああ、なるほど、そうだね、位の意味で使われているらしいです。
意味は同じだけど、福岡での使われ方とはだいぶ違うように思います。
なるほどね、そうだね、くらいの軽い感じでも使っていましたが、もっと強い意味と口調で、「はいはい!」「分かった分かった!(から黙れ!)」くらいの使われた方がされていたように思います。
大分マイルドで使いやすいように広まったのかな?
その他、4位の「安定の」はネット用語ですよね。5位~8位の自撮り、プロジェクションマッピング、NISA、危険ドラッグは、ちょっと他とは趣旨が違う新しい言葉ですね。
9位の「~み」はむしろ古くて消えつつある言葉では。
次点の「壁ドン」は、本当に2つの全く異なる意味でそれぞれ流行しましたよね。
言葉遣いの変遷って面白いですね。興味深いまとめでした。
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