クラウドソーシングの「リアルワールド」が知財コンサルの「マークアイ」を買収
リアルワールドがマークアイを買収して子会社化するそうです。ちょっとびっくり。
リアルワールドは、主にクラウドソーシング事業を行う企業。
マークアイは、商標を中心とする知財の調査・コンサルティングを行う企業。
連携して何をするんでしょうか?
予想
勝手な予想ですが、
クラウドソーシングを利用した商標・特許の調査サービスを開始するんじゃないかと思います。
知財の調査は一定の専門性が必要になりますが、
特許調査は、特許の専門性よりむしろ技術の専門性が求められることもあり、特にマニアックな無効資料を探してくるには、特定の分野に詳しい誰かにお願いしたいこともある。
また商標調査は、特許調査に比べると定型化しやすく、クラウドソーシングには馴染むかもしれません。
そういえば、米国ではクラウドソーシングを利用した特許調査サービスは既にありましたね。
Article One
クラウドソーシングというよりは、懸賞金ハンターのようなイメージで、特定の特許を無効に出来る資料を見つけてくれたら1000ドル払いますよ、みたいな。
また、エストニアにはCrowdIPRという知財調査のクラウドソーシングがあったようですが、今は名前が変わっているよう。
日本でも、クラウドソーシング事業のランサーズがJAZY特許事務所と連携して知財調査、という事例がありましたね。
過去にこれらのニュースを見て気になったのは、
知財調査の場合、調査対象(無効にしたい特許番号とか自社発明とかネーミングとか)自体に高い機密性と情報価値があります。
公開を前提とするクラウドソーシングにこれらが馴染むのかどうかが気になります。特に日本企業はこの辺にデリケートなので。
調査以外にも、クラウドソーシングできる知財業務があるかな。うーん。
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