色・音など新しいタイプの商標の検索・調査方法(J-Platpat)
4/1から、色彩・音・動きなど新しいタイプの商標出願の受付が始まりました。
出願状況の開示がされています。
こういうデータが特許庁から出るのは良いことですね。
音の商標が166件、色彩の商標が203件など、そこそこの規模の出願がされています。
本当はもうちょっと出るのかなと思っていたのですが。大企業で出願していないところは、この数字を見てちょっと慌てているかもしれません。
今回の法改正に当たっては、特段の経過措置がないため、出願日を争う可能性のある色の商標などは、4/1にまとめて出願されています。今後は、出しやすく、取る意味も分かりやすい音の商標出願が増えるんではないかと予想しています。
早速、どんな商標が出願されているのかチェックしてみましょう。
J-Platpatの「商標出願・登録情報」で、商標のタイプにチェックを付けることで、気になるタイプの商標を検索できます。
が、残念ながらまだヒットしません。
どうも、文献蓄積情報を見る限り、書誌的事項などの基礎データも含めて、4/1以降のデータはまだ検索DBに反映されていない模様。
しかし、「商標番号照会」のほうからは、確認することができます。
出願番号を直接打ち込むのですが、1つずつ入力せずとも、番号範囲指定で100件ずつ閲覧可能です。
出願番号は出願時順の連番となっているので、4/1出願の出願番号のレンジを探すことで、まとめて指定可能です。
そして、4/1の出願番号は、
2015-29805~2015-30490です。
100件ずつ区切って入力することで、4/1に出願された全ての商標を閲覧可能です。
ざっと目を通しましたが、なかなか面白いですね。
なるほどーと思うような色から(ウルトラマンとか)、さすがにこれは無理だろーと思う色まで、様々。
また出願の仕方からも、各社の工夫が伺えます。
特に色の商標と位置の商標は、両者が重複する部分もあるように思い、出し方に工夫が必要そうです。色の商標を部分意匠的に出すのって、日本でも有りなんですか?審査基準の例にはなかったけど、出願例はあるようです。
最後にちょっとしたクイズ。
これらが、何の商標か分かりますか?
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