平成26年弁理士論文式試験 感想
2014/08/21
特許法
・問題Ⅰ
事例としては、比較的シンプルですね。
手続き系の問題である(1)、(3)、(4)は、広くあっさり書いておけば問題なさそう。
(2)は29条1項の理解、というか知識が問われますね。
模範解答は、譲渡を公開実施と見て29条1項2号で切ってますが、
模範解答と同じ論旨でスバっと書ききれた人は、そんなに多くはないでしょう。
29条1項1号を厚く書いたり、その他の判断でも、
理屈が通っていれば、ある程度点はもらえそうに思います。
理屈が通っていれば、ある程度点はもらえそうに思います。
(5)については、34条の3第6項がピックアップできたかどうかが勝負の別れどころ。
マイナーな条文ですが、
マイナーな条文ですが、
やはり、試験の現場で、適切に関係する条文を拾い上げることが重要ですね。
・問題Ⅱ
例年通りの判例問題。
ウォーキングビーム事件と、インクカートリッジ事件。
有名どころの判例で、事例の当てはめも、ほぼそのままなので、
しっかり勉強してさえいれば、点が取りやすい問題かなと感じます。
意匠法
・問題Ⅰは、スタンダードな事例問題。
今年は趣旨問題が無いんですね。
今年は趣旨問題が無いんですね。
・問題Ⅱは、26条の2第2項がピックアップできたかどうかが、勝負の分かれどころ。
これもマイナーな条文ですが、
探せば見つかるところにあるし、
見つかればある程度書ける内容かなと思います。
探せば見つかるところにあるし、
見つかればある程度書ける内容かなと思います。
商標法
・問題Ⅰ
いわゆる1行問題。
伝統的な論点ですが、書こうと思えばいくらでも書けて、
一番差がつく問題ではないかと思います。
伝統的な論点ですが、書こうと思えばいくらでも書けて、
一番差がつく問題ではないかと思います。
・問題Ⅱ
すごくスタンダードな事例問題ですね。
全体の感想
全体的には、
あまり無理もなく捻りも少ない、
スタンダードな良問だったように感じます。
はまるとしたら、特許法の新規性の事例ですが、
そこではあまり差がつかない気がします。
むしろ、手続き系の当たり前の問題で、広く浅くまとめられるかという点や、
特許法問題Ⅰ(5)や、意匠法問題Ⅱなどで、
普段あまり出てこないマイナー条文をしっかりピックアップできたか、
という点で、差が付きそうです。
はまるとしたら、特許法の新規性の事例ですが、
そこではあまり差がつかない気がします。
むしろ、手続き系の当たり前の問題で、広く浅くまとめられるかという点や、
特許法問題Ⅰ(5)や、意匠法問題Ⅱなどで、
普段あまり出てこないマイナー条文をしっかりピックアップできたか、
という点で、差が付きそうです。
基本的な条文知識・判例知識を押さえている知識力、
手続きなどを広く浅く書けるアウトプット力(慣れ)、
本番では関係する条文を短時間で探すことができる現場力、
これらの、当たり前の基礎力を素直に問う問題だと感じました。
残り、口述試験に向けて頑張ってください。
口述試験は、やっぱり条文集だと思います。
口述試験は、やっぱり条文集だと思います。
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