電子書籍端末の比較 ~ソニー「Reader(PRS-T3S)」のレビュー~
2014/08/21
電子出版権の創設が決まり、
市場規模も順調に拡大しているようですね。
先日、電子書籍専用端末であるソニーの「Reader(PRS-
端末比較の考え方と、使ってみたレビューなんかを。
拡大する電子書籍市場 新たなプラットフォーム向けが市場の中心へ
電子書籍ビジネス調査報告書2013によると、電子書籍自体の市場規模は順調に拡大を続けているようです。
従来からのケータイ向け電子書籍市場は現象し、新たなプラットフォームである電子書籍専用端末とタブレット向けの電子書籍が市場の中心になると。
2012年度の電子書籍市場は729億円となり、遂に新たなプラットフォーム向け電子書籍市場がケータイ向け電子書籍市場を逆転しています。今後、ケータイ向け電子書籍市場の減少傾向は続くものの、新たなプラットフォーム向け電子書籍市場が市場の中心となり、2017年度には2012年度の約3.3倍の2,390億円程度になると予測されます。
電子書籍市場規模の推移(出典:インプレスビジネスメディア『電子書籍ビジネス調査報告書2013』)
「電子書籍専用端末」か「汎用端末」か
まず、電子書籍を読む端末を購入しようと思ったら、
「電子書籍専用端末」か「電子書籍対応汎用端末(タブレット等)
大きな選択に迫られます。
「電子書籍専用端末」は、Amazonの「Kindle Paperwhite」に代表されるような、
電子書籍を読むことだけに特化した端末です。
一応ネットに繋がりますが、通常のWebブラウザに耐えられるようなものではないし、
もちろん白黒画面で、反応もちょっともっさり。
その分、電池の持ちはタブレットとは比較にならないほど長く、充電を気にしなくていいし、
より薄くて軽い。
特にディスプレイが電子ペーパーを採用していて、長時間の読書でも目の負担が少ない、
というのが特徴です。
そんな「電子書籍専用端末」ですが、
本当に読書が好きで、ガジェットも好きな人のためのもの。
例えば、カメラが好きな人は、
音楽が好きな人は、iphoneの音楽機能ではなく、
電子書籍専用端末も買う、という位置づけでしょう。
色んなものを楽しみたく、そのうちの一つが電子書籍、
タブレットを買っておくのが無難でしょうね。
それでも電子書籍専用端末が欲しい人は、どれが良いのか
さて、私は、「読書とガジェットが本当に好きな人」です。
電子書籍専用端末は、2013年末現在、
・Amazonの「Kindle Paperwhite」
・楽天の「kobo Aura」

・ソニーの「Reader(PRS-T3S)」 の3つが主要な選択肢でしょう。
製品を比較する観点は、
①プラットフォームの魅力
②ハードの良さ
③コスト
の3つでしょうか。
①プラットフォームの魅力については、
Amazon.
次いで楽天、ソニーの順でしょう。
②ハードの良さは、好みはあるでしょうが、
ソニーのReaderが頭一つ抜けている感があります。
③コストは、はっきり言って大差ないけど、
これらを総合判断した結果、
私はソニーのReaderを選びました。
プラットフォーム・サービスの魅力として、Amazon.
当初はKindleを買う予定でした。
しかし、実際に量販店で端末を持ち比べると、
思いのほか②ハードの良さの項目が、重要なことに気付きました。
結局、その端末を使っている時間の大半(9割以上)は、
「読む」時間に当てられます。
その端末を持って読むのに、
評価項目としては一番重要だと。
もちろん製品によって購入できるサイト・
これも非常に重要ですが。
結局、電子書籍端末で、どんな書籍を購入するのか。
ある程度メジャーな書籍を読むのであれば、
と判断しました。
実際に量販店で使い比べるまでは、
ハードの良さってやっぱり重要ですね。
一回り小さくて軽いのは、持った感じに大きな違いを与えます。
またページめくりの感じも一番良い。
日本企業は、ものづくりで強いけど、ソフト・サービスで競争力に劣る、
小形軽量化の過剰品質だけを目指してはダメだ、
なんて言われていますが、
それでもやはり、ソニーのものづくりは素晴らしいなと、
「Reader(PRS-T3S)」を使ってみて
使った感じ、概ね満足しています。
ただ、電子書籍端末は、
画面がちょっと小さいのが、思いのほか気になる。
本当に良い本も、紙で欲しくなるので、
流行りもののビジネス本か軽い小説を読むのに、しっくり来ます。
電池の持ちは素晴らしく、ほとんど気にせずに使うことができます。
WiFiでつながるので、端末から直接書籍を購入することもできます。
しかし、結局はPCの大きい画面で本を探して、繋いでインポートすることが大半となります。
この辺は個人差があるのでしょうが、
資産として残したいような名著や、何度も読み返すような本は、
どうしても紙で欲しくなってしまいます。
必然として、電子書籍用に買うのは、
ある意味読み捨てるような、流行りもののビジネス本や小説が中心になります。
特に、軽い感じのビジネス本は、従来あまり買わなかったのですが、
電子書籍用に買うことが増えました。
ゲーム業界が据え置き型中心からスマホ中心になるにつれて、
ソフトも軽いソシャゲ中心になったように、
出版業界も紙の本から電子書籍になるにつれて、
より軽い、キャッチーな本が売れるようになりそうですね。
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