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オープン・クローズ戦略 知財戦略の参考図書

      2014/08/21



オープン・クローズ戦略の参考図書を2つ紹介します。

1つは、小川先生の最新著書、




・自社のコア領域(クローズ)と他者に委ねる領域(オープン)を設定し、
その境界(自社と市場の境界)に知的財産を集中させる。
・境界だけを他社へ公開して自由に使わせ(オープン)、ビジネスチャンスを与えるプロセスで
オープン市場へ強い影響力を持たせる(伸びゆく手の形成)



オープン・クローズに、
自社と市場の境界と、コア領域(クローズ)からオープン市場への伸びゆく手。

そういうモデルで、近年の成功・失敗企業の考察をしています。
事実の考察力が素晴らしく、説得力があります。

知財戦略を考えるなら、一読の必要がある一冊です。



もう一つは2010年の出版ですが、
やはり知財戦略を考える上で外せない名著。

インビジブル・エッジ
マーク・ブラキシル
文藝春秋
2010-10-15



本書でも、近年の知財で成功している企業を分析しながら、
3つのタイプに分けて戦略を説明しています。

・コントロール戦略
高収益の泉源となる技術について、特許権利化を行い、その技術や事業を独占する戦略です。

・コラボレーション戦略
他者と提携して技術開発を行い、知的財産権を共有するあるいはオープンにすると戦略です。

この2つの戦略を紹介したうえで、だがどちらにも欠点があると述べています。
「協力が競争か二つに一つだ」というような二元論には、とうてい賛成できない。
では具体的にどうすれば良いのか、その答えとしての第三の選択肢

・単純化戦略
プロダクトのアーキテクチャを明確にすることで、コントロール戦略とコラボレーション戦略を適切に切り分けるという戦略です。

コラボレーションすべき分野(オープン)とコントロールすべき分野(クローズ)の峻別、
という点では、まさにオープンクローズ戦略と同義ですが、
そのためにアーキテクチャを単純にすべき、
という点で一歩進んでいるようにも感じます。

単純化が功を奏するためには、事業戦略や知財戦略と製品開発の方向性が一致していなければならない。
というのも単純化戦略では、ほかの二つの戦略以上に、設計段階での経営的関与が重要になってくるからである。
単純化のカギを握るのはプロダクトデザインであるが、この段階で知財戦略をよく練っておかないと、ユーザは大喜びだがコピーはされ放題、ということになりかねない。



オープン・アーキテクチャとオープンソースはつねにワンセットだと考える人がいるようだが、けっしてそうではない。
オープン・アーキテクチャかクローズド・アーキテクチャかは二者択一ではない。両極端の間のどこかで快適なポイントを見つけることが重要である。
オープンとクローズドの中間に位置づけられる戦略オプションとしてとくに注目したいのは、高度に統合化された中心部と、高度にモジュール化された周辺部を持つ方式である。この中心を担うものを「プラットフォーム」と呼ぶ。





どちらを読んでも思うことは、
事業戦略、製品・サービス設計の重要性です。

自社のコア領域を見出し、どこまでクローズドにし、どのオープン市場を狙うか。
どこを独占すれば、大きなオープン市場に影響力を与えることができるのか。

利益の最大化が持続できる事業モデルを設計する。

事業として取るべき戦略・スタンスが決まれば、
おのずと守るべき知財の領域、出願すべき分野も決まってくる。


事業モデルを無視して、取れる権利を盲目的に取ることに意味は少ない。
しかし誤解してはいけないのは、
事業戦略が決まった後に知財戦略が決まる、という意味ではないこと。

事業戦略を設計するときに、
その手段としての知財戦略の実現性をしっかりと検討し、織り込み、
同時に考えていく必要がある。

そのように感じました。

 - 知財戦略

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