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将棋電王戦 将棋連盟の生き残り戦略

      2015/02/22

大きな盛り上がりを見せた将棋電王戦Ⅲも無事閉幕。
 
自分のことも振り返りながら、
興行としての将棋電王戦について考えてみたいと思います。



 まずは自分の話から。

将棋電王戦に、ひいては将棋にどっぷりはまった私

私はもともと、将棋ファンだったわけではありません。
子供の頃に、親や同級生と将棋をしていたくらい。
プロ棋士も、羽生さんや森内さんしか知らなかったです。

 

そんな私の琴線に触れてきたのが、第一回将棋電王戦。
人間対コンピュータという構図、
高齢の米長会長自ら戦おうという意気込み、
そういうものに強く興味を持ちました。
 

 

それから、第二回電王戦ではPCの前にかぶりつき、
こーるさんの勝利に手をたたき、佐藤さんの敗けに涙し。
 
第三回の開催を待ちながら、将棋ウォーズをダウンロードして、
将棋の定石書を買い込んで、
とうとう第三回の最終局には観戦に行くほどになりました。
 
現在の名人戦も、家に帰り次第、観戦しては興奮している、という次第です。

 

がっつり、将棋連盟とドワンゴのマーケティングにはまってしまっています。


将棋電王戦

興行としての将棋電王戦


さて、そんな私ですが、
改めて将棋電王戦というイベントを興行として捉えると、
ものすごい大成功ですよね。

 

「来週、将棋電王戦の観戦に行くんだ」と言うと、
8割くらいの友人が分かってくれます。
 
一方、「先日の名人戦がさー」と話しても、
分かってくれるのは5%くらいでしょう。

 

これまでの論説は、
人間対コンピュータとか、人間とコンピュータの共存とか、
そういう構図に重点が置かれていますが、
将棋連盟の生き残り戦略(と言うと大げさというか失礼かもしれませんが)として捉えると、
衰退業界(これも失礼w)を盛り上げるためのモデルケースとして、
理想的なものになっていると思います。

 

将棋人口は確実に減少していると言われています。
娯楽の幅が広がり、以前は安価で気軽だった将棋が、
難しくて取り組みにくいゲームという位置づけになってしまっています。

 

今流行するのは、画面を指でなぞるだけのパズルや、
画面を指で引っ張って離すだけのゲームだったりするわけですね。
 

 

そんな中、コンピュータ将棋の棋力が確実に上がっていき、
コンピュータに負けるようではプロ棋士の存在意義が、とかプライドが、
とか囁かれている。

 

これらの逆境を利用して、
将棋に興味が無いような人まで巻き込む大きな構図を作り上げ、
一大イベントにしてしまう。

 

米長前会長の決断は、本当に素晴らしいものだったと思います。
もちろん、ここまでイベントが成功しているのは、
ドワンゴの実力も大きいでしょう。

 

しかし、保守的になることなく、業界を盛り上げる決断をした将棋連盟の戦略は、
やっぱり素晴らしいですね。

 

何を将来に残すか

将棋連盟の目的には
「将棋道の普及・発展を図り、併せて国際親善の一翼を担い、人類文化の向上に寄与すること」
とあります。
 
まさに将棋道の普及・発展のために、
皆が避けてきたコンピュータとの対局を一大イベントにしてしまったわけです。
 

 

コンピュータに負けることで、プロ棋士の存在価値が揺らぐ、
いや、コンピュータが人間を凌ぐのは当然の流れであって、
それでもってプロ棋士の価値がなくなるわけではない、
・・色々な意見があります。
現在ではどうなるのか、予想も立ちません。

 

しかし、一つはっきり言えるのは、
このイベントでもって、「将棋」の存在・魅力は強く日本国民に知らされたといことです。
将棋人口の増加にも一役買っていると思います。

 

将棋連盟の目的は、プロ棋士の保護ではなく、将棋道の普及・発展です。

 

プロ棋士は現在に生き残ったサムライのようなもの。
機関銃のような現代兵器と対決させ、最後までサムライらしく散ることを要求する、
そんな日本人の中に眠っている大和魂が揺り動かされます。

 

「プロ棋士」の命を削りながら、「将棋」を将来に生かしていく
そんな生き残り戦略だと感じました。
 

 




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